将棋電王トーナメントのPVとアピール文章 発表!!注目ソフトの文章は?
45チームも出場
一部の将棋ファンから熱狂的な人気を誇る大会
将棋電王トーナメントが今年も開催される。
参加チームは全部で45チーム
当然過去最多の出場数だ。
アピール文章が発表される
参加チームはアピール文章が発表されるのだが 今回はそのなかから注目のチームのアピール文章を抜粋する。
ponanza
前回王者のponanzaのアピール文章には いつになく弱気な言葉が並べられている
今年は相当に厳しい
アピール文章を読んでみると
出だしからponanzaらしくない弱気な言葉が並んでいる
今年は相当厳しい
• 半年近くほとんど改良できてません。
• 開発メンバだった下山は先に引退してしまいました。
どうやら今回は山本さん一人での開発?と思いきや新メンバーが参加したらしい
新メンバーの参加
希望
• 新メンバの大渡くんががんばってくれる(予定です)。
• ディープラーニングでPonanzaもう少し強くなって欲しい。
新メンバーに加えてディープラーニングも引き続き導入するような言葉が並んでいる。 一体どこまで強くなるのか楽しみだ。
Apery
アピール文を開くと早速衝撃的な展開
まさかのメモ帳
なんとpdfの中身はメモ帳のスクショだったのだ geditやEmacsではなくメモ帳!! しかしそんな事は重要ではないので早速文面を読んで見る。
今回はAperyという名前での出場
昨年は「浮かむ瀬」という名前で出場し、準優勝しました。
今年は命名権チャリティオークションはせずに、久しぶりに元々の名前で出場します。
Aperyは電王トーナメントでは 命名権をオークションに出し、その収益を寄付していたのだが 今回はAperyという名前での出場となる。
従来の3駒関係からの脱却
機械学習用のマシンなんかは圧倒的に少ないので、
同じように開発しても勝てないだろうと思い、
僕はさっさと、従来3駒関係からの脱却を図る事にしました。
今回のAperyはボランティアの力を借りない開発ということなので 従来の3駒関係からは脱却を図るとのこと
とりあえず、本番までどんな形式の評価関数を使うかは分かりませんが、elmoよりはまあまあ強くなりました
実際にどのような評価関数を使うかはまだ模索中のようだ。
機械学習用のマシンを貸しても良いよという方は
マシンの貸し出しという形でAperyの開発に協力したいという方は 平岡さんのtwitterもしくはメールアドレスに連絡くださいとの事。
やねうら王 with お多福ラボ
オープンソースの将棋ソフトで最先端を走るやねうら王 今回は「やねうら王 with お多福ラボ」という名前での出場となるようだ。
めっちゃお金をかけるも強くならず
平岡さんと同じように、新しい評価関数の設計に挑戦したようだが・・・
「現在のKPPT型評価関数が表現の限界を迎えているぞ」という電波を宇宙からキャッチしたため、 新しい評価関数を設計した。
残念ながら強くはならなかったようだ
平岡さんのほう、4駒で少しでも強くなったって本当ですか??こちらは大爆死です。
— やねうら王 (@yaneuraou) 2017年9月27日
KPPT : 手番つき3駒
KPP_KKPT : KPPの手番なし3駒
KPPP_KKPT : KPPP,KPPの手番なし4駒 ← 爆死
Akashic Records(4〜19駒関係) ← 大爆死 https://t.co/46bc8dykuo
別の評価関数を開発予定
そこで別の評価関数を開発する予定との事
『アカシックレコード評価関数』は大失敗であった。中二病っぽい名前が良くなかったのであろ うか…。256GBのメモリはまったくの無駄であった。
いずれにせよ、KPPT型評価関数はもはや限界近くであり、ちょっとやそっとでは強くならないと いう状況であるようだ。KPPT型の評価関数より、表現力を持った評価関数が必要なことは確かで あるが、計算量が闇雲に増えるのは良くないようであるし、学習させるための計算資源も足りな い。
そこで、KPPT型より軽量でかつ、KPPT型より表現力が少しだけ高いような評価関数なら良いの ではなかろうか?果たして、そんなことが可能なのであろうか?
可能である。現代ではまだ発見されていない(中略)の7個のテクノロジーを投入すれば容易い。 それが㲆(ナブラ)評価関数である。この㲆は、ベクトル解析などで出てくる、あの㲆であるが、参 加チームの皆様は、せいぜい、やねうら王に嬲ら(ナブラ)れていただきたい。そういう邪(よこし ま)な気持ちを込めて命名した。
(ナブラの字が文字化けしてる人は原文で確かめて下さい。)
なお開発はこれからする予定とのこと。
ちなみに2017年9月20日現在、まだ1行もコード書けていない。
やねうら王のアピール文章は
現在のコンピュータ将棋界の状況が分かりやすくまとめられているので
去年からあまり追いかけていない人はこの文章を読んでから観戦をすると
電王トーナメントが10倍楽しめるので是非読んで頂きたい。
アピール原文
やねうら王ブログ
やねうら王ツイッター
読み太
まだ発展途上
バイトボード[1][2]というデータ構造を用いて書き直したことが最大の特徴です.7 月く らいまでは評価関数の機械学習方法を改善する方向で実験を行っていたのですが,全く強 くならないので方向性を変えました.また今回は評価関数を 1 から作っており,現時点で はとても弱いので頑張らないといけません.
最近のコンピュータ将棋は棋力向上が大きいためか
開発者の方々も優勝を目指すには大幅な方針転換が必要で苦労をしているようだ。
アピール原文
ArgoCorse_IcSyo
アピール文章を眺めていると
独創的な文面が出てきたのでいくつか紹介
ArgoCorse_IcSyoは定跡の選択で工夫をするという特徴を持ったソフトだ
「やねうら王」様を元にして、定跡の選択部において、二手の先読みを行い、その時点での評価値 の最も高い手の一手目を採用する、というふうな変更を行った。
定跡にはまだまだ工夫の余地は大きそうなので
ArgoCorse_IcSyoの序盤に要注目
アピール原文
Qhapaq_conflated
グラフと式とアルファベットがいっぱい書いてある。(小並感) 詳細は原文を読みましょう。 とりあえず矢倉は終わっていないらしい。
矢倉は終わってないようです(河童パーク定跡)
他にもアピール文章をよみつつ追記していく。 (なんせ45チームもあるので) 将棋電王トーナメントは11月11日,12日に開催される。